『神聖な検定』というのが、私にとってのコンクールの印象です。ドイツのマンドリンセミナーに参加することをきっかけにKA先生のレッスンを受けました。それこそ弦の張
り方から楽器の拭き方から重音の押さえ方、弾き方など全てが新鮮でした。
独奏曲を学ぶということで、マンドリンを通じて音楽の勉強をすることができました。調性、テンポ、ディナーミック(音の強弱)、リズムなど読譜の仕方は、演奏する時に役立 つだけで無く、鑑賞する時にも役立っています。クラシックの演奏会に行くと思わず身体や指などでテンポを取りながら聞いてしまいます。周りには迷惑ですね(笑)。……でもジ ッと固まって聴いていると眠くなってしまいませんか? 私のような中年が暗譜するにも工夫があるのを知りました。自分で練習番号を振ってセクションごとに練習する。楽器を持つ前にまず音名(階名)で、又はハミングでも歌える ようになる‥。これは合奏の練習方法と同じですね。まあ、偉そうな事は言えません。コンクールで 8 小節も空白の時間を生んでしまいましたからね。 もう出ることはないと決めていたコンクールに出場を決めたのは、本当に思いがけない出来事がキッカケでした。折角再就職が決まったのに、再度受験をしなければならない状況になったのです。昨年の今頃は本当に絶望のドン底に居りました。でもこれも運命と割り切ることで、欲が出てきました。栄一さんがご逝去されたことは、悲しく、そしてチャレンジする事を後押ししていただきました。よし受験対策と、コンクール、それから通訳ガイドの勉強の三兎を追おう。やれる時にやっておこう。そう心に決めたのです。 そして10月19日、三重県四日市にてコンクールの二次予選。早朝、駅前のカラオケで練習。抽選後、ホテルに戻ってひたすら二次予選の曲のみ練習。自分としては、まあまあの演奏だったのに、結果はギリギリ通過。すぐ午後の本選に向けて、ホテルに帰ったり会場の練習室で割り当て練習をしたり、間際にバタバタやっていました。本選の出番は抽選で最後だったので、ちょっと横になって休めばよかったのですが、そんな余裕は私にはありませんでした。早朝の 6 時から出番の 17 時近く、私はすっかり疲れてしまいました。 制限時間一杯の選曲で、オーバーしないかも気がかりでした。一曲目の課題曲はまずまずでしたが、何か不安感に襲われて、一曲目終わったら「早く帰りたい」と思いました。時 間が心配ですぐ二曲目に入りました。中野二郎の第二幻想曲「指がもつれて、嫌だなあ」って思いましたが、頑張って頭の中で歌いながら弾いていました。ピッチカートの所でスッカリ次の音が分からなくなってしまいました。頭の中で歌ながら、もうパニックです。結局8小節の空白の時間の後に、また指が動き出しました。もうその後は散々で、「早く帰りたい」一心で、何とか三曲目を弾き終えました。 ![]() |