立川マンドリンクラブ会報 第62号2017.10.08発行
定期演奏会当日のこと    Photographer 川村 壽昭
 毎年秋も深まる頃、定期演奏会の招待状を頂くようになりまして十数年を経過しています。しかしながら、これまでの間の演奏会中の演奏はほとんど耳に入ってはいません ! と、言うと嘘になってしまいますが・・・。
 わたしの耳は何に集中しているかをこれからお話しします。
 結論は演奏会を聴く側のマナーになりますが、演奏中の演奏音以外の音はご法度! と中学時代の音楽部での失敗例から身に染みている私が、一眼レフのシャッター音を演奏中に出す、ということはしてはいけないことをしている・・・いかに演奏者側の了解を得ているとはいえ、です。(本来気の弱い私の心の内をご理解願います)
 シャッターを切った後の、私の席の両側及び前後の座席の方々の動きはかなり気にしつつ作業をしています。
 メカニックの方の工夫としてはミラーレスの一眼レフカメラ使用をしていましたが、ある条件が満足しないため、普通の一眼レフですが シャッターの切り方で音を抑えられる機種を入手し、現在その機種を使用しての撮影をさせてもらっています。
 動画の方はシャッターの音をさせなくしたデジカメで撮影しますが、撮影中動画部分が明るくなるため、観客がどう感じられているかは不明です。
 一般的には写真及び動画の撮影は禁止します、というのが演奏会の基本と思いますが、ご家族がおいでになり、写したい・・・と言うところまで抑えられないというのが実態と独断にて判断しています。
 さて、耳の話に戻ります。演奏会中の撮影を許可して頂きました方からリハーサルに来て聞いて見て、と言う提案には飛びつきました。また、高松学習館での練習にも来て見ないか ? とのお誘いにも飛びつきました。
 これぞシャッターチャンスだと思いました。知っている曲のメロディの強弱はわかりますが、クラシックの交響曲以外の曲に疎い私にとっては、本番前にその曲を聴くことが出来ると言うことはシャッターのタイミングが掴める、と言うことなのです。
 リハーサルでの、ティンパニーの打つ音や打楽器類のフォルテッシモの部分、また最終章の盛り上がりの部分を耳に覚えさせてから、本番の演奏会にてシャッターを切るようにしています。
 演奏会では演奏の方々はもとより、聴く方々のお邪魔にならないよう、今後も細心の注意をはらいながら、縁の下のなんとかとして続けたいと思っています。