立川マンドリンクラブ会報 第57号2016.06.25発行
久保田 孝作曲 マンドリンオーケストラの為の幻想曲第1番イ短調作品22
Guitar 日隈永治
 本曲は、氏の代表作である「舞踊風組曲第2番」に続き1984年に作曲され、同年12月に上智大学ソフィアマンドリーノの第23回定期演奏会において久保田氏自身の指揮により初演されました。
曲はイ短調で書かれ、長い序奏を持ったソナタ形式である。完全5度上行し短2度下行するモチーフが、マンドリンの激しいリズムに乗って第1主題を形成するのをはじめとして、全体を通じて特徴的に用いられている。また、特筆すべき点として増2度や増4度などの増音程が意識的にかつ効果的に使用されていることがあげられる。
後半は2つのメロディーを同時進行させたオーケストレーションや最初の憂鬱な感じの主要主題による勇壮な部分などを経て、最後は3曲の「幻想曲」に共通している“変終止”によって劇的に曲が締めくくられる。
(上智大学ソフィアマンドリーノ第80回定期演奏会パンフレットより)

 私は2013年韓国の水原、広島のエリザベト音楽大学、そして上智大学ソフィアマンドリーノ、上智大学OBの各演奏会で久保田氏の指揮のもと4回演奏しました。
 曲は指揮者の初山さんが譜読みをして理解されているでしょうから、演奏者はその指示をよく聞き練習すればよいと思います。
 殆どの曲(全て?)は曲の出だしと最後は重要です。お客さんは一体どんな曲だろうと緊張して最初の音はどんな音が出るのだろうとを期待を込め、集中しそして楽しみにして待っています。決して中間は手を抜いてよいという事ではありませんが、出だしでお客さんを引き付けましょう。音楽は全てそうでしょうが、特に久保田氏の曲は縦の線が合わないと台無しになります。中間の中抜き三連符はきちんとリズムを刻まないと本曲は台無しになります。頑張りましょう。
毎年12月に久保田氏が指揮をして幻想曲第1番を弾きたい人が集まり「幻1を弾く会」という集まりが2012年12月から毎年1回12月に開催され参加者が増えて今年で第5回となります。
 この会が始まったのは当クラブの神田さんの何気ない一言がきっかけでした。
 確か2012年春だったと思いますが神田さんが上智大学ソフィアマンドリーノの練習を見学し、その後久保田氏、学生そして立川マンドリンクラブの2名の合計10名位で飲みに行った時、神田さんが何気なく「年末にオーケストラは第9を演奏するのに、マンドリンオーケストラでは何でみんなで合奏を楽しむ催しがないのでしょう。幻1なんかどうなんでしょうか」と酔い(?)に任せて発言したのが発端です。結果2012年第1回「幻1を弾く会」(多分80名前後)がスタートしたのです。