立川マンドリンクラブ会報 第56号2016.04.10発行
演奏会と役員と私・・   1st Mandolin  田口 玲子
 役員をお引き受けして一年が過ぎました。マンドリンも立川MCも経験の浅い私ですから、始めはお役に立てるか不安で一杯。(いえいえ、クラブの皆さんの方がもっと‘大丈夫?’と心配されていたかと・・)今、元気にやらせて頂いておりますのは、周りの役員の方々が優しく(本当に!)気を配って、見えないところで沢山私をフォローして下さっているおかげです。ありがとうございます。
 二年前、初めて迎えた定演では、眩しいステージに緊張し、分刻みのスケジュールや満員のお客様にただ圧倒されるばかりでしたが、今回役員の立場になり、定演の一日が一年を通してしっかり準備されていることを知りました。テーマを決め、選曲し、練習をして、指揮者の方と音楽を作っていく縦糸があるとしたら、曲順やスケジュールを考え、チラシ・プログラム・司会原稿を作り、ホールと相談し、お手伝いの方に依頼をして・・というのが横糸。うまく織り合わさって良い音楽を届けることが出来るんですね。そして、横糸を作る過程で、私は皆さんの真剣な姿勢にいつも心打たれていました。たとえ意見が違っても(それで良いのですが)、何度も相談を重ねて最後にこれでうまくいきますように!と納得してまとまっていくのは‘少しでも良い舞台を’と願う気持ちが同じだからかと思います。
 そして、やって来た本番。これまでの定演は「間違えたらどうしよう!咳をしたらどうしよう!足台倒したらどうしよう!・・続く」と自分のことで頭がいっぱいでしたが、今回はちらっと受付のことが気になったりして、逆にあまり緊張しませんでした・・何となく不思議です。
 役員になりたての頃、メールで意見を交換するのがとても苦手で気が進みませんでした。わかっていない私が、無責任なことを言うのがおこがましく、ご迷惑をお掛けする気がしたからです。でもそんな時、‘正しい意見が必要なのではなく、皆で異なる意見を共有し、考えていく過程が大事’と教えて下さった方がいらっしゃいました。年齢も立場も違う多くの方の集団でありながら、立川MCがこのように風通しのいいまとまったクラブであるのは、先輩の皆様が長い間かけて培ってこられた良い伝統があるからと感じています。
 定演が終わり、総会も済み、ここらでちょっと一息~とぼんやりしていたら、向こうから鹿野さんがツツ・ツーっといらっしゃって穏やかに「田口さん、役員をしながらの演奏会ということでトレモロの原稿お願いします」。(・・!(^^;))このタイミングも抜群ですね~♪ これから一年間、また頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。