立川マンドリンクラブ会報 第53号2015.06.20発行
楽しかった演奏旅行   1st Mandolin 豊田 さゆり
 以前からの念願だったイタリア演奏旅行に行ってきました。
数年前に行く機会がありましたが、その時は人数が集まらず中止。去年(2014)の春、再びイタリア演奏旅行の話が舞い込んできました。「行きたいなぁ」と私。栄一は「俺は会社休 めないから多分行けないよ。行ってくれば・・・」栄一の他界で一度は諦めたツアーでしたが、やはり気になる。栄一の命日から1年経てないからなぁ・・「行ってくれば。良いんじゃない?」と友人。栄一だったら多分「行ってきなよ」と言うなぁ。[行っていいのなら実現するはず]と思い、とりあえず申し込みだけはすることにしました。
 演奏曲は、浜辺の唄、古戦場の秋、サウンドオブミュージック、マンドリニストの群れ、民謡“木曾節”に基く小狂想曲の5曲、そして合同演奏で Medley と山河緑照。どれも知っている曲で演奏したことがあるので、月2回の練習は楽しいものでした。旅行前の1ヶ月は栄一の1周忌と仕事の片付け&段取り、旅行の準備で超多忙が続き寝不足でしたが、無事当日を迎えることができました。
 旅行人数は 30 名(演奏メンバー23 名+家族等)。(この中には古田さんご夫婦もいます。)このツアーで知り合った方も多く、みなさんしっかり演奏される方ばかりです。演奏会はツアー3 日目、ブレシア(位置はミラノとベネチアの間)市街地からバスで 30 分程度のレトロな映画館で行いました。午前中は市内観光(余裕だね・・)、夕方に移動して、リハーサル&初めての合同練習。本番のコンサートは夜の 20:45~でした。(遅い!) 山間の静かな田舎町であまり人は見かけないので、お客さん来るかな?喜んでくれるかな?
 一緒に演奏するイタリアの楽団(イル・プレットロ)は若者ばかり 40 名、なんと平均年齢19 歳!みんな可愛い、イケメン こちらは・・・最年少が 40 歳・・孫が??人いよいよ本番!最初はイタリア楽団の演奏。若くてバリバリしっかり弾く元気の良い上手な演奏でバロックの曲を2曲でした。こちらは感情豊かにしっとりと、日本らしい曲で勝負!
 たくさんのお客さんが来場され、静かに聞いて頂き、予想以上に大きな拍手を頂きました。
 ほとんどぶっつけ本番の合同演奏は、Medley でイタリア人の指揮者に感動し(ほとんど感覚で弾いた感じ)、最後の山河緑照はパーカッションも入って盛り上がりました。ギシギ シ音のする舞台に 60 人、落ちそう??とハラハラでした。記念品贈呈もありました。
 演奏会終了後の交歓会では、日本からのおみやげを持参し、一緒に写真を撮ったり、片言の英語?で楽しい交流の場を経験しました。今回お世話になったイタリア人の方は、日本語ペラペラ、日本が大好きで頻繁に日本を訪問している様子でした。(奥様は日本人です。)富士山をデザインした名刺を頂きました。ありがとうございました。
 今回の演奏ツアーを企画、進めて下さった方々に感謝、そして参加させてもらった事皆さんすべてに感謝します。イタリアの観光では栄一も一緒に居たような気がします。
おまけその1  演奏の締めとしてツアー最終日にホテルで乾杯。マンドリン演奏、ギター演奏の披露がありました。みなさん弾きなれているし、本当に好きなんだなぁ。
 又、帰りの乗り継ぎ場所、ヘルシンキでマンドリンを背負っている日本人団体と偶然会いました。静岡の団体で、毎年演奏旅行しているとのこと。年齢は私達と似たようなもの。 結構イタリア親善で、演奏旅行している方がいるようです。
おまけその2 気づいたことを少し・・・  イタリア楽団のチューニングは 440Hz!と聞いて、合同演奏の前にあわてて 440Hz にチューニング。チューナーを不思議そうに見るイタリア人。もしかしてチューナー無し?音 叉、耳で合わせているのかも・・・そして舞台に溢れるばかりの譜面台にはすべてに鉛筆がぶら下がっていました。(付いている) 学生みたいですが、これは良いかも。
 イタリア人の演奏、弾き方は日本と全く違いました。やはりトレモロは日本人の特技か?[感性の世界はやはりトレモロ]と実感。譜面にはほとんど記号の記入が無く、常にフォルテ。指揮者次第で強弱、緩急。細かいところは気にしない?感覚・・みたいな感じでした。