立川マンドリンクラブ会報 第47号2014.01.12発行
夢の初舞台   1st Mandolin 田口 玲子
 家の中にまだ貼ってある定演のポスターを眺めては、初舞台の夢がかなった喜びをかみ しめています。
 当日の一曲目、緊張のあまり足はガクガク、トレモロはまるで壊れたワイパーでした・・・ が、その時、暗闇から観客の方々のあたたかい拍手が聞こえてきて・・・。我に返るとい つものように皆さんが演奏されているのが見えてきて、ようやく気持ちが落ち着き、少し でも良い音楽を届けられたらと自分なりに頑張ることが出来ました。合奏は心強いです。
 それからの二時間は本当に素敵な瞬間(とき)でした。毎週の高松での練習も楽しいのです が、演奏会はまた全然違いました。一生懸命練習してきた音楽が観客の皆さんのそれぞれ の心にどう届いてゆくのか、そこに出来る会場の空気感というものが、これまで客席から しか見たことのなかった私にはとても興味深く大事なものに思えました。
 振り返ればこの一年、立川のみなさんには本当にお世話になり、たくさんのことを教え て頂きました。
 演奏会当日も(弾くだけで精一杯の私にはほとんど見えていなかったと思いますが)多く の係りの方やお手伝いの方が舞台を支えて下さっていました。心から感謝いたします。あ りがとうございました。
 一年間同じ曲のことを考え続けるという経験も初めてでした。忘れられない 12 曲になります。 さて、初舞台を終えて少しは上手くなったかも・・などと錯覚しながら数日後マンドリ ンのケースを開いた私・・・なってませんでした(甘い)。やはり上達は地道な練習からな んだと悟ると同時に、えっ!これからまたあの楽譜と格闘する日々がやってくるの?あの 華やかな演奏会がもれなく次のスタート!?―――こうして長かった夢うつつ状態から覚 めた私、これからも頑張らなくては。
 そういえば演奏会前、私は“ミッションは赤!ムーンライトは緑!ブラジルはオレンジ! 楽譜は見えるかな~“とわくわくして練習していました。ところが本番、舞台から見るラ イトはどこまでもまぶしい白でした・・これはちょっぴり残念~!