立川マンドリンクラブ会報 第35号2011.11.8発行
立川マンドリンクラブでの音楽活動・4半世紀の思い出伊藤 博
  私が立川マンドリンクラブに入ったのは1987年、今から24年前の55歳の時の事です。それまでは、銀座にある松屋百貨店の音楽クラブで、20年程活動していましたが、事情があり松屋を退社したので、新しい音楽活動が出来るクラブを探していたのです。
 松屋では平山英三郎先生よりご指導を頂き、創立者中川信良氏の要請により、部長としてアマチュア音楽活動の運営・指揮・作曲・編曲等を学ばせて頂きました。
 立川マンドリンクラブを選んだのは、創立者の宮澤栄作氏を知っていた事と、交通の便が楽だったと言う単純な理由でした。最初は『立川マンドリン友の会』という名称で1980年(昭和55年)に発足しました。私は7年後の第6回定期演奏会の年に入部したのです。同期生に豊田さゆりさんが居ます。名司会者の飯島晶子さんが言われるように『4名でスタートした』クラブは、第6回定演では18名に増えていました。でも第10回定演までは、指揮者なしで、コンマス古田栄治さんのリードで演奏をしていたのです。
 しかし、第11回定演には20名を超える事が判明して指揮者対策が始まり、会長の松本みち子さんから指揮者の要請があり、古田さんとの2人体制を条件にお受けしました。
 第11回から第13回までの定演では、第1部全員合奏(指揮古田)第2部小編成、第3部全員合奏(指揮伊藤)を経て、14回~17回は、古田さんが新設の《チェロ》を受け持つため、伊藤の一人指揮者体制を迎えます。この間の色々な経験が、第16回定期演奏会からスタートした《立川MCのオリジナルステージ・音楽地球紀行》だったのです。
 第16回からは、現代表の鹿野繁治さん、後に指揮を担当し、現在はソロ演奏に打ち込んでいる高津良幸さんが参加し、19回に参加した田中勝也さんが24回から指揮者に加わり、27回から参加した初山高志さんが、指揮者陣に参加しています。
 《音楽地球紀行シリーズ》は、もし立川MCに参加しなければ、指揮を担当しなければ、この世に生まれて来なかったかもしれません。世界12の国・地域を訪問演奏し、遂に地球を乗り越えて宇宙の音楽訪問を重ねている不思議に、今更ながら驚いているのです。
 今回の第29回定期演奏会には、田中勝也さん指揮の第一部も、初めて音楽紀行に参加して頂きました。また、初山高志さん指揮の第二部は、初めてオリジナル曲の他にポピュラー曲を4曲もプログラムに加えて下さいました。まさにクラブ全体が一体になって、立川MCのアマチュアならではの、ユニークな連続プログラムを誕生させる事が出来ました。
 その中で、私は文字通り《アンコール・ステージ専門指揮者》になりました。アンコール曲は、多くの方々から、多くの候補曲の提案を頂き、繰り返し多くの試奏をさせて頂き
最終的に豊田さゆりさんから推薦して下さった『ウルトラマン』に決定し、古田栄治さんの《名企画・名演出》により、多くのお客様に喜んで頂く事ができ、第29回定演を無事に終了させて頂きました。
 立川マンドリンクラブの記念すべき第30回定期演奏会を迎えるに当たり、すべての運営について、常に皆様に徹底した議論をして頂く事を心より願い、拙稿を終わらせて頂きます。