定年退職後の趣味として、マンドリンを弾くことができたらいいなーと、ふと考えてから、年年。60の手習いで、気楽な気持ちで八王子マンドリンクラブに入れていただいたことが、いまや、ここまで生活の中心になるとは・・・・・思いもしなかった。
5年前にリタイアして、それを機会に新宿の弦楽器店「イグチ」でオールドを購入した。 これが、ひとつの大きな転機。イグチさんの紹介で、桝川千明先生の個人レッスンを受けることにした。 この決断は結構、勇気が要った。 「青年期にできなかったので、これから時間つぶしにゆっくりやろう」と始めたことだから、緊張感も、逼迫感も何もなかったのに。個人レッスンとなると、しかも、今をときめく、活躍中の、しかも若い女性の先生から・・・これはたいへん!! 勇気を振り絞って、月2回(1回1時間))のレッスンが始まって、この9月ではや5年。 竹内郁子氏や川口雅行氏の教本を使いながら、みっちり基礎から教えてもらっている。 最初は、マンドリンの持ち方、ピックの使い方、楽譜の読み方など、基礎中の基礎に戸惑った。なぜなら、3年ばかり自己流でやってきたくせが直らない。 つい最近まで、ダウン・アップのピックの運びを注意されている。もう一つは、楽譜を実は、読めなかったことが判明した。小学校以来、音楽はいつも「5」、合唱団にいたり、大人になってはカラオケで大声を張り上げて得意満面だった。楽譜を読めないなんて想ったことがなかったのに。 先生も指導が大変だったろうなとつくづく思う。それでも優しい先生だから、「野崎さんのできないところは、よく男性にはあることですよ」と慰めてくれる。 レッスンの時間を午後4時から5時までとしたのがよかったと思う。新宿はかっての仕事場。夜の新宿はめをつぶっても・・・・(ほんとうか?) ときどき仲間と呑み会をやるのに丁度よい時間だ。先生からも、『これからお酒ですか。楽しんでくださいね』といわれたりする。 こうして、5年間もレッスンを続けることができているのは、指導する先生の人柄はもちろんだが、1日1日少しだけどうまくなっているのが実感できるからだと思う。これをやっていれば間違いないんだという確信と、少しずつの達成感、日々の充実感。 先生には、『テレビを見ながら練習してはいけませんよ』と注意を受けながらも、「からだが続く限り、マンドリンを抱いていきますので、懲りずに教えてください」とお願いをしているところです。 |