立川マンドリンクラブ会報 第30号2009.11.07発行
「ギター小事典」(2)~ギターの黄金時代~Guitar 小池 久夫
 このころの演奏者=作曲者の名前を列挙すると、
フェルナンド・ソル
(1778~1939)バルセローナ生まれ、
 ギターのベートウベンと称され、op.41「二人の友」という二重奏曲はソルがアグアドと弾くために作曲した。
 ナポレオン軍の大尉として従軍後フランスに亡命。その偉大な才能と輝かしい業績にもかかわらず晩年は悲惨で、貧困と病苦、愛娘の死による重なる不幸に悩み生涯を終えた。





ニコロ・パガニーニ
(1782~1840)イタリージェノア生まれ、
 ヴァイオリンの鬼才でギターにも非凡な腕を持っていた。
 幼少から父にギターを学び、このギターの技法を取り入れることによって独自のヴァイオリン演奏法を完成した。






マウロ・ジュリアーニ
(1780~1840)ボローニア生まれ、
 楽学修は殆ど独学と見られるが演奏技法、理論的方面にも優れた才能を示し、二十歳の頃にはイタリー第一流のギタリストの地位を得た。ロンドン滞在中に聴衆はソル派とジュリアーニ派に2分された。
 ベートウベン、シューベルト、フンメルとも交友し、ウィーンにおける最も成功した芸術家のひとりとなった。

ディオニシオ・アグアド
(1784~1849)
「トリポーデ」と称する三脚台を考案し用いた。
 1838年末故郷マドリッドに帰り教育家として過ごす。ソルは指頭奏法、アグアドは爪を用いる奏法だった。












フェルディナンド・カルリ
(1770~1841)ナポリ生まれ、
 最初チェロを学びついでギターを習得、ほとんど独学で演奏家として大成した。パリにでたのは1808年数多くの演奏会と教授、作曲で名声を高めた。


マティオ・カルカッシ
(1792~1855)フローレンス生まれ、
 ギターに関心を持つもので知らない人はいないという、ギター教則