立川マンドリンクラブ会報 第26号2008.11.01発行
編曲のススメ古田栄治
永~く合奏活動をしていると、数多くの曲に出会います。1回弾いてみて「こんなの?」とか「どうやって弾くの?」「これはっ!!」・・・とさまざまな思いをしてきました。気に入った曲は練習していて楽しいものですが、弾けない曲や、のめり込めない曲を弾いている時には、(-.-)zzZ になってしまいます。そんな気持から、「自分で編曲したのなら、楽しめるんじゃないかな?」と編曲をやり出しました。同じ思いで、立川マンドリンクラブには数人の編曲趣味がいるようです。いままでの実績は、「聖者の行進」「森の中で~森のくまさん・犬のおまわりさん・うさぎ・アイアイ」「ブルース(チェロソロ部)」「海その愛」です。「東京音頭」があったようななかったような。
どうやって編曲してきたかを説明して、「編曲してみたい」と思っている人の背中を押してみようと思います。

順序 その1 まずは必要なものの確認。・・・・パソコン、音楽ソフト(音が出せるもの)、楽譜(ベストはバンドスコア、慣れてくるに従ってピアノ譜・ギターコード付きメロディ譜)、スピーカ、プリンタ。
音楽ソフトという便利なものが出てきたおかげで、興味があれば誰でも作曲・編曲が簡単にできるようになりました。#5つの原曲でも瞬時に#1つに全パートを変換できるし、スコアからパート譜作成も瞬時だし、印刷で手書きより数十倍早く楽譜ができるし、いうことありません。
順序 その2 メロディパートを決める。
メロディは1stとDolaが多くなってしまいますが、他のパートにもないと試奏時に却下されかねません。メンバーの顔を思い出しながらやってきました。数曲のメドレーではつなぎ部分に苦労しました。「ある日森で。」では曲間にCelloの同じメロディを入れましたが、できばえに1人で賞賛しています。
順序 その3 メロディとギターパートを入力する。(ギターはギターコード表で運指を確認!)
できるだけ音符の数を多くしないとすぐに飽きられてしまいます。かといって16分音符や3連符が連続する時につながりが良くないと必ず不満の声が・・・・
順序 その4 メロディとギター以外のパートの役割(リズムorハーモニー)を決める。
シンコペーションや拍の頭を休符にすることでおもしろくなってきます。
順序 その5 ベースパートを入力する。(運指は無視し、出来上がった後に奏者と交渉!?)
順序 その6 残りのパートを入力する。(音にして何度も確認)
この部分が最も苦労するところですが、新しい感覚に酔いしれることもあります。ただ、弾く人たちが全員感動してくれるものではないようです。
順序 その7 パート譜を音にして、つながりがおかしくないかチェック・修正。
順序 その8 譜面印刷
順序 その9 試奏(「もう1回弾いてみよう」と言われなかったら、どこかに問題があるはず)

編曲は結構面倒な作業ですが、なんで編曲を始めた?ということになると、答えは簡単。演奏したい曲はあるけど、合奏用楽譜がない、探したけどなかった、あったけど楽しくない、等々。それに、「立川マンドリンクラブオリジナル」にこだわっていることもあります。これからも、誰かのことば「何もやらなかった後悔より、何かやった後悔のほうがいい。何かやって後悔したら同じことをやらなければいい。」を念頭において続けていきます。
老人ホーム訪問演奏が多くなってきました。候補の歌謡曲、昭和20年代と40年代はそろってきましたが、30年代が少ないので、今後の編曲テーマにと考えています。別れの一本杉・この世の花・古城・王将・潮来笠・南国土佐を後にして・チャンチキおけさ・東京のバスガールおんな船頭唄・東京の人・雪の渡り鳥・・・・皆さんよ~く知ってますよね?