立川マンドリンクラブ会報 第22号2007.11.03発行
新しい仲問(11)
Mandola野崎 泰博さん
「高校時代、受験勉強に疲れた頭にどこからか聞こえてきた トレモロの妙なる音楽に癒され、そのセンチメンタルな音色に魅せられました。進学して アルバイトで稼いだ金で買ったのは明大マンクラのLPレコードでした。同時に学校にあったクラブに参加して1年近く練習をしましたが、ものにならず・・・・。それで、より自信があったスポーツに『やるのは今しかない』とあっさりと転向し、最も運動量が激しいバトミントンクラブで汗を流した青春時代でした。
ところが、サラリーマン生活の定年を数年後に控えて、何か生涯をかけてやるものはないかな!?・・・・と漠然と考えていたときに 立川のシネマで見た『コレリ大尉のマンドリン』(ニコラス・ケイジ/ペネロペ・クルス主演)が強烈な感動でした。コレリ大尉が抱えていたマンドリンのさりげない演出に感動したのではなく、『ソウダ!俺にはマンドリンがあったのだ』という新たな発見だったのです。
それ以来一念発起して現在がありますが 今は、元気な限り続けたい、少しでも上手くなりたいという気持ちで充実したフリーの時間を過ごしています。」
2nd Mandolin河合 桂子さん
私がマンドリンに出会ったのは まだほんの5年前。知人からの 半ば強制的に 貸し出された1枚のCDがきっかけでした。聞いてみると なんとも言えないもの悲しげな 繊細な音色。一度で忘れられなくなり なんとか楽器が手に入らないか 色々とまわった結果 あるバイオリンの修理屋さんを通じてやっと 購入することができました。が、ピアノとエレクトーンの経験はるものの 弦楽器はまったくの初心者。今度は 指導者探し・・なんとまぁ 場当たり的な私の行動・・・・・ それからは奏法はもちろん マンドリンの構え方から弦の替え方まで、手を取り足を取り教えて頂きました。平日は お仕事を持ちながら、そして土曜日の午前中 1時間は「私も練習になるから、いいのよ〜」と忙しい中 毎週ご指導して下さった先生には、深く感謝しています。2年半程経ってようやく少し弾けるようになると 先生のご主人がギター、先生と私がマンドリンで、やさしい曲が合奏できるようになり、ますますレッスンが楽しみになりました。
今年 長年の転勤生活にピリオドをうち、金沢市から東京に戻って来ましたが、見やすく親切な ホームページがきっかけで、こちらの 立川マンドリンクラブに迷わずお世話になることに決めました。人生後半にして、私はマンドリンとそしてたくさんの仲間を得ることができうれしく思っています。そして、何より小さい頃から ピアノに親しみ 音楽好きに育ててくれた母と クラシック音楽の魅力を いつも 説いてくれた父にも感謝しています。
1st Mandolin福島 麻理奈さん
私はこの春、学校を卒業し就職しました。
大学のサークルの追い出しコンパで、最後の合奏をしたっきり、仕事に追われ楽器から遠ざかる生活になるはずでした。社会人のスタートとなる新人研修は伊東の温泉地で、仕事以外の何もかもから断絶された生活。マンドリンなんて縁のない土地だったはずなのに、ある日いきなり聞こえてしまったのです。聞こえるはずのない合奏が……。
練習漬けになったことがある方は必ず経験しているでしょう。練習したあの曲が頭の中で延々とリピートされるあの感覚を。4年間、サークルに没頭し続けた私の体には、合奏の音色が高揚感といっしょになって染み付いていたのです。それからは、もう耐えられませんでした。研修先のホテルからネットを繋ぎ、必死になってマンドリンのサークルを検索したのです。そうしてご縁があったのがここ立川マンドリンクラブでした。
初めて皆さんに聞かせていただいた合奏、本当に感動しました。その一員にしていただき身に余る思いです。何もかもが未熟である弱輩者の私ですが、みなさんから合奏だけでなく人生そのもの(あるいは合奏中毒との付き合い方)を学ばせていただくつもりで頑張りたいと思います。よろしくお願いします。